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下妻中学校の校内フリースクール見学レポート

下妻中学校の校内フリースクール(以下「校内FS」と表記)を見学させていただきました。

この校内FSは下妻中独自の取り組みなので、市内他の2校には今のところありません。
週に3回、教室が開かれていて、本人と保護者が利用したい意向があれば相談のうえ利用できるそうです。


校内FSの場所は校舎の端っこの教室で、一般の生徒とは別のルートで出入りができるようになっています。(通級クラスが隣にありました)
室内は外から見えないようになっていますが、同じクラスの子が給食を運んできてくれたり、仲の良い子が休み時間におしゃべりに来たりすることができるそうです。

部屋には、共用のテーブルの他に、応接セット、よぎぼーやバランスボールが置いてあるリラックススペースなどがありました。音楽が聴けるようにヘッドホンが置いてあったり、生徒の作品も飾ってありました。FS担当の先生が自宅から持ってきたという水槽にはグッピーがいました。

現在利用者は4~6名。

登校したら、今日は何をするか自分で決めて過ごしているそうです。
学習については、授業のない教科の先生が教室に来てくれる時はその先生に教わりながらできるし、学習支援員を市から1名つけてもらっているので、学習したいと思えばいつでも始められるようになっていました。また、通常クラスの授業をオンラインで配信することもあるので、それを見ることもできるそうです。(コロナやインフルで学校に来られない子向けに、オンライン配信をしているそうです)
(先生の説明から、通常の教室とは違い、個人のやりたいことを尊重して過ごせる場であることが伺えました。)
今年の5月からスタートしたのですが、自力で登校して1日過ごせるくらいまで回復していたり、3年生が受験勉強に取り組むようになったり、効果が表れているようですよ!

 

学校には、スクールカウンセラー(SC)やスクールソーシャルワーカー(SSW)が月に一度来校していますが、校内FS担当の先生との交流はあまりないようでした。ただこの点に関しては、教育支援センター(スクールサポートセンター)の先生がまめに来てくれるし(不登校の生徒の情報はわりと把握している)、FS利用生徒の担任と情報交換はまめにしているので、その必要性があまりないと感じられました。

 

担当の先生が感じている課題は、校内FSの情報があまり周知できていないことだそうです。
全校生徒に校内FSのチラシを配布してはいるとのことでしたが、校外に知らせる手段がない(どのメディアを使ったらよいか分からない)というようなことをおっしゃっていました。
新聞に取材してもらうことが情報拡散には手っ取り早い。というのが先生方の認識でしたが、私たち支援団体側で情報を流すお手伝いもできるので、(先生の許可を頂いて)今回ブログに書かせていただきました。

 

他校の校内FSでどんな運営がされているのか、噂を聞くことがありますが、中には授業がない先生が交代で部屋にいるだけ。という残念な運営をされている学校もあります。しかし、下妻中学校の校内FSは、担当の先生が1人ついており、先生主導ではなく、生徒に寄り添ったサポートをしてくれていました。フリースクールとして理想的な運営がされていると思いますので、安心してご利用ください。

 

今後は、市内他校の生徒が利用できるようになったり、他校でこのような取り組みが行われるようになるともっといいですね☆

 

下妻中学校の教頭先生、FS担当の先生、お忙しいところ見学にご対応いただき、ありがとうございました!

 

<追記>

子育てカウンセリング・リソースポートのブログに、校内フリースクールについて色々まとめられた記事がありました。
校内フリースクールはどうあるべきか?運営について悩んでいたり、開設を考えている先生がいらっしゃいましたらぜひお役立てください。

www.resource-port.net